2018年7月19日
「お金なんて」と思っていたら…

私は、昔、お金はなくても幸せになれると信じていました。
同じような気持ちをもたれている方は、割合多くおられるのではないでしょうか?

その結果、

→ 武士は食わねど高楊枝
→ 清貧はすばらしい

などと思いこむようになりました。

「ぼろは、着てても、こころは錦」
という歌が流行った時代もあります。

それで、「お金なんて」とか、「お金なくてもいいや」と思うようになったら、本当にお金がなくなってしまいました。

私の人生の4/5くらの大半の期間は、
・お金がない
・貯金がない
・かつかつの生活
・身の丈に合っていない借金

という、貧乏な生活を送っていました。

だから、ほしいものがあっても、
「お金がないから」買えない、という状況になっていました。

金ないなー、でも、物ほしいなー
金ないなー、うまいもの食いたいなー

お金がないことは、誇りであったけど、なぜか、ほしいものが手に入らない悔しさばかり残りました。

————— なぜ?

今さら、精神論的なことを言いたくはありませんが、

「お金なんて」という言葉を使うと、
→ 「お金なんて」いらない、必要ない、汚い…
という言葉が後に続きやすくなるのです。

結果、本当にお金がない生活が実現化してしまいます。
そして、それは、自分の思考が導いた結果だと言えます。
少なくとも、私自身の生活を振り返って鑑みると、そう考えざるを得ない気がします。

これは、無意識に浸透してしまいますので、やっかいです。
無意識の領域に思考が落ちると、自動誘導で、そのような結果に陥ります。

だから、お金がない生活が日常化するのです。

逆に、「お金なんて」と思っている人が、ある程度の収入になって、お金を持つとどうなるか?

お金が残らないように散財してしまうのです。
まるで、お金を残さないことが目的のように…。

私は、30歳の頃、失恋したことがあり、その頃、150万円くらいの預金を持っていました。
一時的に人生の悲哀感、理不尽さを感じて、たいした価値のない絵画を100万円以上のお金を出して、購入してしまいました。

その絵画は、それほどほしいものではなかったけれど、「全てを捨てたい」という無意識の力が、お金を意味なく浪費することになったのだと思います。
その絵画が、汚れも出て、10年以上も前に廃棄しました。
まさに、お金を捨てたわけです。

こころの潜在意識が、お金がなくていい、残らなくていい、捨てたいと認識すると、見事にそうなってしまいます。

もっと悲惨な例として、お金がない間は、ないなりにつつましやかに生活していますが、あぶく銭が入るとか、意識に見合わない収入が入ると、散財するだけでなく、もっと怖いことが起こります。

借金して、物を買うようになるのです。

お金がない間は、お金に対する信用度が低く、借り入れの額も限られますが、収入が増すと、借り入れやローンを組むのも簡単になります。
そのため、それまでしたことのない大きな額の借金をしてしまいます。

私の場合は、投資用のマンションを購入して、年収の5倍を超える負債を背負ってしまいました。

当初、その意味が分かりませんでした。
しかし、生活していく内に返済しないといけない借金があって、収支が差し引きマイナスになるのです。
業者は、その分、税金の控除になると主張しますが、トータルでお金が目減りしているという事実は変わりません。

子どもが生まれ、ライフプランを見直したとき、私は、
「お金に直面しないといけない」
「お金という魔物から、逃げてはいけない」
ということに初めて気づき、お金に関する考え方の本を購入して、勉強することにしました。

それから後に、購入した不動産を調べて対策しようとしていくと、その物件は、カス物件である、という事実を思い知らされました。

・担保価値が安い
・購入した金額を大幅に割らないと、売却することができない
・月々の収支がマイナスで、家計を圧迫する原因となっている
・借りているローンの金利が高い
・金利の低い銀行に融資を依頼するが、ことごとく断られる

こうした事実を知り、

▲お金に無頓着である
▲お金をばかにしている
▲お金の計画を立てないと、つらい人生になる

ということを身に染みて、痛感しました。

それから、お金の勉強を行い、ファイナンシャルリテラシーを高めることを行うことになりました。

まずは、不動産について、勉強することにしました。
その時、インターネットを通して知ったのは、不動産を売買するには、資格が必要であるということでした。

「宅地建物取引主任者」= いわゆる、宅建
現在では、宅建士という名称に変更されています。

不動産の素人が、不動産のプロに知識と経験の面で勝てるはずはありません。
そのため、経験がなくとも、同じ土俵に上がる最低限のことは、その資格試験を取得するから始めることだと確信しました。
そのため、

当時、この資格試験があることを知ったのが、平成12年の7月頃。
試験日は、10月半ばでした。

試験まで3ヶ月しか時間の猶予がありません。
この試験は、合格率が15%前後で推移しています。
受かるまで、平均受験回数が、5回という挿話も耳にしました。

勉強するために1番効率がよいのが、予備校。
ついで、通信講座。

しかし、受講料は、通信で20万円弱。
予備校だと、さらにかかります。

そういうお金をかけるのは厳しいと、書店で複数の本をみて、参考書と問題集を購入しました。
金額は、2万円少々でした。

その当時、私だけでなく、嫁も受験したため、教材費だけで倍の金額を必要としました。

何の知識もない、素人夫婦が、独学で3ヶ月受験という暴挙にうってでたのでした。