2019年2月18日
世界の中の絶対貧困

日本に貧困層が増えているということが明らかになりました。
その割合は、10%を超えます。

一方、景気がいいと言われている(?)というアメリカでの貧困層の割合は、日本より高くなっています。

どのくらいの比率で存在すると思いますか?

正確なデータは、難しいですが、概ね20%です。
5世帯に1世帯が、貧困層です。

それでも、メキシコからの不法移民が多いという話ですから、メキシコでの貧困よりも、アメリカでの貧困の方がマシ、という人が存在するということでしょう。

日本でも、貧困問題が大きくなっています。
それでも、孤独でなければ、餓死して死んだという話は聞かないので、外国の貧困地域の方と比べると、はるかに豊かな生活です。

日本で廃棄される食品や料理を世界で分かち合うことができたら、世界の貧困死を撲滅できる、という話さえあります。

生活保護世帯も貧困層になりますが、酒を飲んだり、パチンコに行かれたりする方もおられることを考えると、海外の「絶対貧困」と比べると、相当豊かです。

寒さを防ぐために、マンホールの中で暮らしている、モンゴルの子供たちほど貧困な家庭を、日本で見つけることは難しいでしょう。

一時期、お笑い芸人、麒麟の田村さんは、子どもの時、公園で生活していましたが、現実が大人に知られると、保護の対象になりました。

でも、モンゴルでは、そういうことはないようです。

そういう場所に暮らしていることが、日本人の取材で分かるくらいですから、現地人が知らないわけはないでしょう。

あるマンホール住民の子どもに、
「将来の夢は何ですか?」
と訊ねた人がいます。

日本ならば、野球選手とか、パイロットとか、教師とか、警察官になるなどの話題が出てきますが、彼らの目標は、視点が全く異なっていました。

「わたしの夢は、大人になるまで生きていることです」

大人になれば、生きていける確率が高まり、もう少しまともな生活ができる可能性が出てくるのでしょう。

このような絶対貧困が普通に存在する世界で生きている子どもは、

「日本人は、日本人に生まれてきただけでしあわせ」

と主張します。

彼女たちが提示する世界を見聞き、思い浮かべると、反論することができません。

世界では、我々の想像が及ばないことが、現実に起こっています。