2018年2月22日
臨時職員と正規職員の壁

年度末辺りに、臨時職員の募集があります。
その頃、多くの人が、その職にありつこうとして、殺到します。
ですから、民間でパートの募集をかけても反応があまりありません。

一方、運よく臨時職員になれた方は、喜ぶと同時に不安があります。
臨時は、雇用期間が決められていて、2年間くらいが多いようです。
医療秘書で3年というものもあります。

とある県職員の臨時では、1年して一度、退職して、1ヶ月あけてまた1年雇用するという制度をとっています。
退職すると、健康保険も健保から国保に切り替わります。
そして、ようやく切り替えたと思ったら、また、元の健保に切り替えしないといけません。

ずいぶん、面倒なことだと感じます。
雇用を区切るためのものでしょうが、ちょっと姑息な気がしないではありません。

時給は、1,000円くらいの所が多いでしょうか?
月の手取りで、14万円あるかどうかです。
ボーナスは、1ヶ月分あるかどうか。
手取りにすると、年間200万円弱という辺りをよく聞きます。
税込みだと、250万円くらいでしょうか。

臨時職員は、給料も低いですが、責任も少ないことが特徴です。
その分、楽な仕事が多いようです。
一方、それだけ安くても、きつい仕事で、しかも休めないという業務があることも聞いたことがあります。

臨時職員になった方で、いつも出てくる不安は、金銭面よりも、雇用期間のことです。
身分が保障されていないのです。

もちろん、公務員の平均給与が700万円という現実からすると、臨時職員は、はるかに少ないですが、それよりも「次の職があるか」という点が気がかりです。
日雇労働とまではいきませんが、ある種、渡り鳥のような勤務形態ですね。
年度ごとに次の職探しをしないといけません。

そういうこともあって、臨時職員をはしごしている方が、年度末にこぞって押し寄せるのでしょう。

余談ですが、公務員の制度は、一般の会社と異なっているので、企業に長く勤めている人が聞くと、驚くようなことがあります。
公務員では、懲戒処分がなければ、(基本的に)定年まで雇用の終了はありません。
途中退職は、自分が望まなくても自己都合となり、辞職する時は、必ず、退職願を書かされます。
また、中途で退職した場合は、失業保険が出ません。

さらに、中途で退職した場合、退職金は出ますが、予想外に微々たるものです。
長く勤め上げた人にだけ、退職金の恩恵がもたらせれます。

公務員の悪口を言っているわけではありません。
制度上に個人的な疑問を持っています。
私自身も、7年間以上、公務員という立場で働いていた時期があるのです。

働き方改革については、臨時職員の方の不安も解消しないと、不満が残ると考えます。