2019年3月3日
障害者の年金の適正化を考える

身体障害、精神障害者になると、障害年金を受給できます。
(過去に年金を納めているかなど、必要条件はあります)

これが、どれくらいが適当なのか、迷うところです。
ある意味の「公平性」を保つために、国は、線引きして、支給する金額に差をつけています。

しかし、個別でみると、かなり難しい問題を抱えています。

1人暮らしの方が、賃貸で住まいを借りて、食費、光熱費、医療費、その他を月に7万円以内で捻出することは、とても難しいことです。

同じ年金額でも、親がいて、住まいがあると、ずいぶん違います。
また、一緒に食事をすることができると、食費の節約にもなります。

それでも、年金の支給額は同じです。

国策よりも、患者側の立場になって考えることの多い私でも、「妙だな」と思う事例があります。

確かに、精神の障害があって、仕事ができなくなってしまった。
でも、病状が回復して、簡単な仕事をすると、できてしまうことがあります。
金額に差はありますが、障害者でも月に5万円〜10万円程度の収入を得ることがあります。

障害があっても病状が安定して、収入を得ることは、すばらしいことです。
そのことをとやかく言うつもりはありません。

問題は、障害年金を受給している人が、どのくらいまで収入を得ることが許されるかです。
もう少し的確に言えば、収入のある人が、どのくらいまで障害年金を受給することが適切なのかということです。

ある方は、数年間、重度のうつとパニックに陥って働けなくなったため、障害年金を受給しました。
後に病状が回復して、復職して、月給20万円をもらうようになりました。
その方は、無事働けるようになったため、障害年金の支給は打ち切られました。

これは、妥当な判断だと思います。
働く能力を失ったから、年金を受給する権利を得たのですから、働く能力が回復したら、年金支給の対象外になります。

障害者支援の施設で働いて、月に5万円ほど収入を得ている人もいます。
また、障害者雇用で、月に10万円稼ぐことができるようになった人もいます。

月に10万円の労働収入があって、障害年金が7万円弱入ると、月17万円弱の実入りになります。
しかも、障害年金を受給している人は、年金を支払わなくてもよくなります。
その上、非課税です。

一方、障害のない一般の人が、フルタイムの労働をして、月給12万円、ボーナスを含めても年に200万円に届かないケースもあります。
そのような人でも、20%程度の税金を納めなければなりません。

客観的に考えると、まじめに働く方がバカを見ると考える人も出てくるでしょう。

だから、障害者であっても、月に10万円稼ぐ方の場合、年金の等級が下がって、支給額も減る可能性があります。

個別の事情はさておいて、大まかな基準では、このような国の方針は、間違っていないと考えます。
(私が、国策を肯定するのは、珍しいことです)

お金って、力があるのです。
あるいは、魔力があると言ってもいいかもしれません。

これは、犯罪に値しますが、年金ほしさに、親が逝去しても、死亡届を出さずにに年金を受給している家族もいます。

また、それまで支給されていた金額が下がると、立腹される方もおられるでしょう。
自動的にもらえる年金をあてにしていたのでしょう。

こういう時、私は悲しくなります。
結局、お金が目当てなのか。

そういう家族でも、親族の病状が悪い時は、病気をよくするためのことを一番に考える方は多くおられます。
しかし、安定したら、お金のことになるのです。

傷病手当という給付金がもらえる間は、診断書、あるいは意見書を書いてもらうために定期的に通われている方がおられます。
ところが、給付金が出なくなると、途端に来院がなくなるケースがかなりあります。

「お金をもらうためだったのか」
と、釈然としない気持ちになります。

一方、手当金がまだ十分もらえるにも関わらず、早めに復職したり、退職したりして、別の仕事に就こうとする方もおられます。

人のこころが、お金というプリズムを通して見えてくることがあります。
そこには、美しいものも醜いものも入り混ざっています。