うつ病

症状

気分が沈む、ゆううつな感じがする、やる気が出ないなどの症状が出ます。
不安やイライラ(焦燥感)も伴うこともよくあります。
眠れない、寝ても途中で目がさめるといった、睡眠障害が高い頻度でみられます。
食欲がない、食べてもすぐにお腹がいっぱいになる。
体がだるい(倦怠感)、体が重い感じがします。
同じことをグルグルと考えます。
思考能力が落ちて、ミスが増えます。
自分を責めることが多くなります。
自分には、生きる価値がないとさえ、思うようになります。
ひどくなると、自分を傷つける、死にたいとまで考えるようになります。

うつ病では、このような症状がみられます。
下の項目まで満たしていると、中等度以上のうつ病の可能性が高いと考えます。

考え方と対処法

うつは、「こころの風邪」と言われたこともありました。
しかし、現実には、うつ病は、「こころの肺炎」とも言える状態です。
仕事を休んで休養しなければならないこともよく起こります。

お酒で気分を紛らわせて、体を壊すこともあります。
また、うつ病で飲酒することは、病気を悪化させることにつながります。
寝つきが悪いので、お酒を飲んでいましたが、途中で目がさめて、それから眠れないということが起こりやすくなります。
お酒を飲むと、寝つきはよくなるかもしれませんが、睡眠の質を悪くします。

精神的な薬を飲むのは嫌だから、お酒を飲んでいると言う話をよく聞きます。
しかし、考えてみてください。
お酒は、アルコール = エタノール という薬物なのです。

睡眠薬は、クセにしない方がいい(依存をつくらない方がいい)に決まっていますが、お酒の依存は、さらにやっかいな出来事をひきおこすことがあります。
大量の飲酒は、心と体の全体を蝕みます。

変な習慣をつけるよりは、ゆっくり休養して、よく寝て、きちんと食べることが大切です。
そのために補助として、少量から薬を使うことが治療では、よく見られます。
どうしても眠れなかった方が、ある程度眠れるようになっただけでも、「ずいぶん楽になった」と語られます。

精神論で治すと言われる人もおられます。
ご自分で、どうしてもそうされるという場合は、私たちは、無理やり治療することはできません。
他者で、「精神論」を語られる方がおられます。
そういう方は、「フランス外人部隊」に入ってみるとよく分かります。
努力では、どうしようもないことが世の中にはあるということが。
あるいは、ウルトラ100kmマラソンに挑戦してみると、己をより理解することができるでしょう。

家族の方へ

うつ病で疲れ果てている方にやってはいけないことがあります。

「励ますこと」
「叱ること」

よくある例ですが、「そんなに寝ていたら、体によくないから、外に出てみよう」と無理やり連れ出すのは、やめた方が賢明です。
今ある状態は、努力して、努力して、それでもどうしようもなくなったために、寝ているのです。
ですから、行きたくない本人を誘い出すことは、「励ますこと」を強いているのと同じことになります。

家族は、少し距離をおいて、「つかず離れずに」いて、必要な時に必要な手助けをすることが大切になります。

※参考文献

うつ病の診断基準(ICD-10)

1 抑うつ気分
2 興味と喜びの喪失
3 活動性の減退による疲労感の増大、
  活動性の減少

a 集中力と注意力の減退
b 自己評価と自信の低下
c 罪悪感と無価値観
d 将来に対する希望のない悲観的な見方
e 自傷あるいは自殺の観念や行為
f 睡眠障害
g 食欲不振

(概ね、上記の要件に該当する。ただし、すべての項目を満たす必要はありません。)