2022年6月7日
脳内の免疫を司るリンパ系

体内には、リンパ組織があります。
リンパ細胞の流れを作る仕組みもできています。

ところが、脳内には、リンパ組織がないのです。
「えっ?」と思った方もおられるかもしれません。

それなら、どうやって、脳以外の体内との整合性を保っているのでしょうか?

以前のブログで述べたことですが、グリア細胞、アストロサイト細胞、樹状細胞などの脳神経細胞を補完する細胞が関与していると考えられています。

それから、最近になって分かったことがあります。

脳内には、「アクアポリン」というタンパク質があって、これが、水分を通すことでリンパ系と同じ流れを促す役割をしているとみなされています。

身体のつくりは、不思議なことが多く、まだまだ分からないことだらけです。

そうした中で、脳内のクリーニングを担っている因子が少し分かりました。
心臓でも、肺でも、肝臓でも腎臓でも、自らの臓器をクリアランスする仕組みを備えていますよね。

YouTubeでは、10年間、そうじをしたこともごみも捨てたことのないお部屋の片付け様子を配信しているものがあります。

お部屋だったら、物ですから、物理的な問題ですね。

生きている人が老廃物を排出できないまま、生きていくことができません。
早い話が、腎臓の機能を失った人が老廃物を除去できないと、透析をしないと生存できないことは知られています。

脳神経細胞も老廃物をためたまま、存続することはできません。

だから、睡眠をとって、有害物質の排泄を促す必要があるのです。