睡眠障害がもたらすリスク

女性の不妊と睡眠障害の関連

睡眠障害が女性の不妊リスクを上昇させる可能性があることが最近の研究で示唆されました。

(ロイターヘルス)2017年12月15日
Tri-Service General Hospital and National Defense Medical Center(Taipei、Taiwan)のI-Duo Wang氏の研究結果より

Wang氏らは、2000年~2010年に台湾で新たに睡眠障害と診断された女性16,718例、及び睡眠障害のない同様の女性33,436例の対照群のデータを調査しました。

過去の研究では、睡眠時無呼吸と不妊が関連することが示されています。
今回の研究は、睡眠時無呼吸以外の睡眠障害を有する女性のみを対象としたもので、妊娠を試みている女性は睡眠に有益となる健康的習慣にきちんと配慮する必要があることを示したものです。

「妊娠可能年齢の女性は、早めに寝て、夜勤や寝る前の携帯電話使用を避けた方がよい」
「不妊を防ぐには、健康的な食事、定期的な運動、及び正しい生活習慣も重要」

女性の年齢及びその他の健康問題を考慮した場合、睡眠障害を有する参加者では、不妊症になる割合が3.7倍高くなりました

睡眠障害を有する女性は、高血圧、コレステロール値上昇、肺疾患、腎臓の問題など、様々な慢性的健康問題も多く発生しました。
その他、月経周期の異常、甲状腺の問題、うつ病、及び不安も高率にみられました。

中年期の睡眠障害は、将来的な認知低下と関連

中年期に睡眠障害がある人は、年齢を重ねるにつれ、認知障害を発現しやすい可能性があります。

研究者らは睡眠と認知障害の関連に関する4つの試験データを検証しました。そのうちの2つの試験は3,400名近くを20年超追跡調査しており、参加者が50代の時に開始したものでした。

これらの2つの試験では、中年期に悪夢及び不眠症に罹患する人は、すぐに寝付く人に比べ、高齢期に認知症を患う可能性が高いことが示されました。

(ロイターヘルス) 2018年1月23日 より

アミロイドβは睡眠障害で増加する

睡眠不足によって脳内のアミロイドβが増加します。
増加する機序は、アミロイドβが過剰生産であることを示したものです。

Washington University School of Medicine(St. Louis、Missouri)のBrendan P. Lucey氏の研究より

「この研究は、睡眠障害がアルツハイマー病(AD)の重要なリスク因子であり、このリスクがアミロイドβメカニズムによってもたらされることを支持する文献に追加される」と、述べました。

ただし、睡眠障害の治療によって将来的なADリスクが変化するかどうかについては、解明されていません。

※(別の文献では、睡眠によって、アミロイドβが取り除かれることを示したものもあります)