2016年8月7日
お酒は薬だと思っていない人が多い

世の中には、薬が好きな人がいるが、嫌いな人も多い。

私も、どちらかと言えば、意味がなければ薬を飲みたくはない。
特に精神的な薬の場合、抵抗のある方も結構おられる。
そんな方でも、つらさが限界に来ると、「楽になるならば」と薬を飲まれる人も増えてくる。
薬には利点も欠点もあるため、一概に損得をいいにくい。
その人の状態とそれによるメリットとデメリットで決めていく。

さて、薬が嫌いな人でも、結構みずから好まれる薬がある。
それは、「アルコール」である。

アルコールは、エタノールという薬物が主体となって、人体に対し、身体的、生理的な変化を引き起こすことは広く知られている。
アルコールを摂取すると判断力が鈍ることが認められているため、飲酒運転は厳禁であり、その罰則も重くなっている。

このように、生理的に変化を起こす物質は薬だと頭で知りながらも、アルコールのことを薬物だと認識していない方が結構多い。
だから、「アルコールは、れっきとした薬物ですよ」と説明すると、意外にハッとする方は多い。

アルコールはうまく付き合うことができれば、人生を楽しく円滑に送ることのできる材料となりえる。
一方、度が過ぎると、数々の問題を引き起こすことはここに言及するまでもないだろう。

薬物というと、まずは、違法薬物を思い起こす。
それは、当然のことながら、論外だ。
しかし、日常にありふれている薬物があることも知っておいてほしい。

タバコは、ニコチンなど、種々の成分を有している薬物である。
栄養ドリンクを飲むと元気になるという方が結構おられるが、これは、ドリンクそのものの有効性よりも、そこに含まれているカフェインによって、一時的な活力を得ている場合がけっこうある。

その他、常習性のある薬物もあるため、注意が必要だ。

頭痛持ちの方はけっこう多い。
そして、鎮痛薬を飲んでいる方も多い。
鎮痛薬も飲み過ぎると、中毒になる。
そして、痛みに対して、効かせようとすると、飲む回数や量が増えることが結構ある。
これにより、さらに痛みが増す、鎮痛薬の常習性が増すということを知っておいてほしい。
鎮痛剤中毒の人は、案外多いが、重篤な副作用を起こすことが少ないため、気付きにくいだけである。

ちなみに、鎮痛剤は、胃を痛める副作用があるため、胃の弱い方は、特に注意してほしい。