2012年9月2日
そのチケットは捨てるべきか?

私は、時々、行けるかどうかわからないけど、
魅力的と思われるコンサートチケットを

購入してしまうことがあります。

行く日が近くなって、
行こうか、やめようかよく悩みます。

その悩みは、余分のかかる
交通費や宿泊費の問題であったり、

仕事を休まないといけないという
労働上の問題であったりします。

そして、よく考えます。

▼ このチケットは捨てるべきなのか?

今日は、捨てた方がよいチケット、
使ってよいチケットについて

考えてみます。

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■ 私たちは、約束された債権を購入します。

例えば、コンサートチケットがその一例です。

これは、いついつ、どこで、誰々が、
どういうコンサートをするから、
そこに出席する権利を付与する

という権利証であります。

この債権は、通常、コンサートを聴く
権利としてしか通用しません。

その権利を求める人が多かった場合、
ダフ屋が買い取って、転売したり、

オークションにて高値で売れることは
ありますが、通常では、
買った金額以上の価値はもたらしません。

■ それでも、このコンサートはぜひとも聴いてみたい!

と思った場合に、人はお金と労力を払い、
参加するのです。

▼ しかし、そのコストが非常に高くて、

 行くべきか、行かざるべきかを
 迷ってしまうような状態では、

 私たちは、葛藤状態(コンフリクト)に
 おちいってしまいます。

・ 一例ですが、チケットそのものは安いけれど、

 場所が離れているため、
 交通費の方がはるかに高くつき、

 トータルコストでは、そのコンサートに
 行くと損をした気分になる。

■ コストとパフォーマンスの兼ね合いの問題では、

・仕事であれば、損得を勘案して割り切る。

・ 趣味であれば、どこまで許容できるか
 自分の気持ちと、経済状態から考える

 ことが必要になるでしょう。

■ ここに一つの問題を提示します。

 町内会で運動会をすることになりました。

 運動会は、晴れていれば、運動場を
 無料で貸してもらえることになりました。

 一方、雨天の場合は、不本意ながらも、
 体育館を借りなければなりません。

 その体育館を借りる施設使用料が
 5万円かかりました(返金不可です)。

▼さて、当日を迎え、天気は快晴です。

 その時、使用料を支払った体育館と
 運動場と、どちらを使用することが
 より合理的な行動なのでしょうか?

 さて、結論から言うと、

 運動会がより楽しくできる運動場で
 行う方が合理的なのです。

 前金で支払った5万円は、
 返ってこないけれど、

 それを捨てて、より楽しくできる
 方法を選択するのがベターなのです。

▼ では、その体育館の利用料は、
 ムダだったでのしょうか?

 いえ、その利用料は、

 「保険代」という

 必要経費と考えて、
 割り切るのです。

 運動会を体育館で行おうと、
 運動場で行おうと、
 そのお金は、もう返ってきません。

こういう返金のきかないお金を

▼ サンクコスト(埋没費用)

といい、惜しまないことが大切なのです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/埋没費用

■ 公共事業などで多額のお金を費やして、
ムダだと指摘されても、
やめることが難しいケースがよくあります。

▼ イギリスとフランスが共同開発した、
超音速旅客機のコンコルドが撤退しましたが、

開発当初から、コストに見合わないと
いう話が出ていました。

しかし、かなりの費用をつぎこんでしまうと、
撤退することが難しくなるのです。

▼人は、破滅するとわかっていても、
道を引き返すよりも
そのまま進むことが多い。

多大な費用と労力をかけた場合、
損失を大きくするとわかっていても
引き戻すことが、難しくなります。

そうした道にあらがうには、

勇気、決断、痛みに耐えること、
そして、叡智が必要なのですね。