2014年4月1日
救急の優先度

最近、暖かくなった。
しかし、夏が暑い割に冬は寒かった。
東京では、20年とか30年の積雪という。
別の地では、120年ぶりとあった。

救急車が通れなくて、病人を搬送できない。
病院で勤務する人が辿り着けなくて、人手不足で診療が滞る。

大きな病院では、「軽い症状の方の受診はお控え下さい」という掲示がされることもあった。

命に関わる人から優先的に診ることが原則なので、苦しいかもしれないけど、待てる人には待っていただくしかない。
救急では、特にそういう状況になることが多い。

映画「ゼネラルルージュの凱旋」では、患者の重症度に対して、色分けした札をつけて、診療の優先順位をつけたのはうなずける。

あまり大きな声で言いたくない話であるが、天候によって、受診患者の数は変わる。

例えば、秋の台風などでは、当直していて、来院患者が少ないだろうな、と予測がつく。
その代わり、やってくる人の大半は、生死にかかわるとか、入院が必要だとか、重症度が高い。

つまり、通常では、当直帯に来院する方の大方は、軽傷かそれに近い状態。
翌日まで待てる人が多いのが実情だ。

仕事で受診できなかったから、夜間に来るという人をコンビニ受診という。
そういうケースは、医療関係者を疲弊させ、医療費コストを押し上げる。
(今回のような大雪では、行きたくても行き着けない人も結構いると思う)

こういう問答でのトラブルは割合多いが、どちらにも言い分があって仕方がない面がある。
しかし、国の政策も絡んで、救急に人をさけなくて、十分な人員が充当されず、双方から不満足が出るという事実は知っておいてほしい。