2014年11月19日
行きつけのラーメン屋ができた

半年ほど前から新しく1軒のラーメン屋を開拓した。
ラーメン屋さん自体は、もう何年も前からやっていたようである。
といって老舗ではない。

この店、ラーメンをラーメンでなく、○○○と別の表現をしている。
何となく興味が出て行ってみた。

メニューが基本的に○○○という名のラーメン1種類しかない。
オプションは、麺や肉の大盛り、味付け卵付き、ご飯付きかどうかである。
店主が1人で切り盛りしているのだから、それでも対応しかねる。

「お客様の健康を考え、本店のラーメンには化学調味料は一切使用していません」とある。
「和食の経験を生かし…」とある。

なるほど、出てきたラーメンは、既成概念の「ラーメン」とは赴きが異なる。
「和風ラーメン」「和風そば」…
適当な名前が思い浮かばない。
それで、全く違ったネーミングをしたようだ。

麺は、ラーメンのこしがあるが、うどんのように食べやすい。
スープは、「だし」といいかえてもいいのかもしれない。
チャーシューの代わりに、あっさりした鶏肉が入っている。

ありそうで、案外ないラーメンだ。
また、ここの店主もありそうでない人種であることが遅からず判明した。

恐ろしく腰が低い。
注文を聞いたり、何かを謝る時に、拝むように…というか、ハエが足をすりつけるように顔の前に手を合わせて応対する。
お客さんが帰る時には、「今日のは辛くなかったですか?」など、必ず味について訊ね、ドアの外まで見送る。

人数が多くなく、決まったメニューしかないのに、バタバタして、慣れた感じがしない。
いわゆる、手際が悪いように感じる。
客が一度に5人くらい入ってくると、驚いたようにぴょんと跳ね、軽いパニックになる。
だしの調合の時、何度も何度も味を確認し、異様に時間がかかることがある。

すごくまじめで誠実な、のび太君みたいな人かな……?
来ている客は、常連さんが中心で構成されているようで、とろくても遅くても怒ることはない。
この前の台風の時、多くはないが、コアな客の来店があった。
私も、コアな客になっているのかもしれない。

この店、最近になって、食べログでの順位を上げてきた。
現在、県内4位である。

別の店に2年ほど前に始めて行った時、「かなりおいしいのに、有名でないことが不思議」と思っていたら、その後、口コミが増えたようで、半年くらい前についに県内1位になってしまった(現在は3位)。

自分が応援したくなる店は、他の人も応援したくなるのかもしれない。