2013年7月28日
過去を語るか、未来を語るか

学校でも仕事でも優秀な人がほしいものです。

しかし、それだけでは飽きたらない部分もあります。
ユニークな個性を持った人がいたら、採用したくなる場面があります。

アルピニストの野口健さんは、大学入学前、
本人に言わせると、「落ちこぼれの不良生徒」であったといいます。

イギリスにいた後、日本の大学を受験しますが、普通の入試では厳しいので、
亜細亜大学の「一芸入試」を受験します。

一芸入試というのは、どんな分野でもいいから、
一つのことにはみ出た優秀な逸材を獲得しようというものです。

面接会場には、スポーツなどいくつかの分野での猛者が集まっていました。
発表では、全国何位とか、すごい人たちの集まりで、自分には到底かないそうにないと思われました。

そうした面接が続いた後、野口さんはあることに気づきました。
それは、話を聞いている面接官がひどく退屈そうにしていることでした。

その様子をみて、「自分はいけるかも」とひらめき、思い切ったことを行いました。

ホワイトボードに西暦年を7つ書き並べました。
その時点で、面接官の顔が上がりました。

何年にこの山に登頂します。
次の何年に別の山に行きます。
そして、次の何年にはこの大陸のこの山に。
というように、7大陸最高峰の山を制覇する未来日記を掲げたのです。

それまでの人たちが、
「私は~をしました」
と過去語るのに対し、野口さんは、
「未来への抱負」を宣言したのです。

これで、野口さんは、亜細亜大学に合格することができました。

後に、これは単なる口約束ではなく、当時の史上最年少記録を樹立しました。
(残念ながら、現在は記録を更新されました)

亜細亜大学は決して損はしていないと思います。
そういう生徒を入学し、輩出することを目指していたのではないでしょうか。

人と違うことをして、成功した例です。