2016年7月10日
1杯のラーメンを食べるために7000円の交通費を使った

先日、久しぶりに他県のラーメン屋に食べに行った。
香川県にある、「はまんど」という(香川での)有名店である。

一時、全国放送で、日本一うまい、と宣伝されたものだから、遠くからの客も増えた。
東京から、はまんどラーメンを食べるためのバスツアーが繰り出されたという話もある。

ラーメンそのものは、いなかにしては少し高めだけれど、1000円には届かない。
品物そのものの値段は許容範囲である。
問題は、交通費である。

高速代金だけでも往復5000円くらいかかったか。
ガソリン代は、2000円くらい?

何とも高い出費である。
ラーメン代と交通費を含めると、1万円近くになると考えると、空恐ろしくなる。
近所で1万円払えば、まあまあの食事にありつける。

まあ、それでも、時にそういうことをやってみたくなるのが人間である。
一時期、高速代金が安くなった時、大阪の人が讃岐うどんを食べにやってきて、大行列になって困ったことがあった。
店も行列の扱いに困り、対策に費用がかかって、人数が増えてもそれ以上の赤字になったという話がある。

私は香川県に1杯300円のうどんを食べに行くとなると、何だか悲しくなる。
遠くに行くなら、高級料理を食べた方が得な気がしてくる。

先日、近くのデパートに讃岐うどんの有名店「日の出製麺」が出店していた。
ぶっかけうどんを2杯食べた。
デパートの催事場にもかかわらず、1杯216円という安さである。
「こんな値段でいいの?」という感覚がする。

値段からみても、チェーン展開している、丸亀製麺よりも安い。
そして、明らかに丸亀製麺よりも旨い。
丸亀製麺は、旨いともいえず、まずいともいえない、微妙なラインの味を提供している。
それからすると、日の出製麺は、明らかにうまい。

ただ、うどんは、麺である。
その器に芸術が入っているようなうまさは感じられない。
それは、仕方がないというところか。

今回の有名店の出店は、味が少し異なるかもしれないが、有名店がやってきてくれて、交通費を支払う必要がない点がとても助かった。