2014年10月30日
1万回に1回死亡する、最高におもしろいジェットコースターに乗りますか?

題名の通りです。
そんな、ジェットコースターがあったら乗りますか?
まあ、おもしろいの程度にもよりますが。
例えば、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのジェットコースターは、後ろ向きにも走ることでさらに人気が上がっているそうですね。
それが、命をかけるに値するかどうかです。

ジェットコースターで死亡事故があった際、遊園地は経営の根幹を揺るがすほどのダメージを受けるはずです。
死亡事故があった遊園地では、富士急ハイランドは現存していますが、大阪のエキスポランドは、元々の経営不振もあり、倒産の末、現在は閉園しています。

ジェットコースターで死亡事故があった場合、当面、調査や改善などで営業を止めると思いますが、再開した時、乗る気になりますか?

そのコースターがものすごく楽しくて、安全が担保されていれば、しだいに乗る人も増えていくと思います。

しかし、そのジェットコースターは、最高におもしろいのだけれど、1万回に1回死亡する可能性があると言われた場合、どうしますか?
「それでも、最高なら乗る!」という剛の者もおられるでしょうが、99%の人は、尻込みして、避けるのではないかと思います。
1万分の1というと、めったに当たらないくじだけれど、いくらかの楽しみのために命を張ろうという人は、そうそういないのではないかと考えるのです。

場面を変えてみます。
山登りをする人は結構います。
山の景色はいいですね。
自然に囲まれた景観は、最高です。

ほとんどの人は、自分のできる力量で、山に行かれていると思います。

しかし、素人なのに、難しい山に挑戦する人もいます。
概ね戻ってきますが、行方不明になられる方がいくらかおられます。

ロッククライミングやエベレスト級の山に登頂するリスクはどのくらいなのでしょうか?
今年は、何度も登頂に成功し、それで生計を立てているシェルパーと呼ばれるプロ集団が、エベレストの雪崩により、多くの命を落としました。
いもとあやこさんのエベレストへの道が今年は封じられたことをご存じの方も多いと思います。

山はとても魅力です。
しかし、厳しい山ほど、リスクが高い。
起こった事故の影響もありますが、1万分の1ほどの死亡リスクがあるのではないかと考えています。
御嶽山の噴火は、ホットな話題ですね。

得られる果実が大きければ、リスクが高くても期待値も高くなるので、敢行する人が出てくる可能性は高くなります。

人生は決して安全ではありません。
普通にすごしていても交通事故で死ぬこともあります。
そんなことは関係なく、安全な所で暮らしていてもいつかは必ず死にます。

何もしなければ、生きている意味を感じないでしょう。
ただ、リスクの可能性の高い人、果実の期待値の低い人、周囲に心配をかける程度の高い人は、その行為を行うかどうか、時に考えてみてもいいのではないでしょうか。