2019年5月17日
来院数が少ないために、よい診療ができることもある

年末年始やGWの休みなど、大きな休みがあると、来院数に片寄りができる。

4週間処方の人が多く、予約もそのように入れることが多いため、休みの4週間後は、来院数が少ないことが多い。
この影響は、通常、2ヶ月くらい続く。
だから、大連休の4週間後は、土曜日を除いて少なめの予約となることが多い。

時間の短い土曜日が一番予約数が多いのは、いびつであるが、それだけ働いている人のニーズがあるということだろう。

新年度のことであるが、ある日の来院は、通常時の2割くらい少なかった。
といって、特に暇でもなかった。
時間がないと普段はできない雑談も行った。

「あれ?先生、赤いセーター着ている」
(年をとっていくと、むしろ、明るい色にした方がいいと思ってね)
「普段の感じと違う」
(今まで、地味だと思った?)
「うん。そういうことも思った」
(じゃあね。この赤いセーター、いくらくらいの値段だと思う?)
「うーん。安いと、7,000円くらい、高いのなら、1万5千円くらい…かな」
(医者だから、高い服を着ていると思っている人もいるよ。それ、ファイナルアンサー?)
「うん。大体、安くて7〜8000円、高くてもその倍だと思う」

友達会話で話が進んでいく。

(どうして、その値段くらいだと思うの?)
「だって、前にした話で、先生、意外に節約家だと思ったから」
(そう。実は、ぼくは、300万円台までの車しか買ったことない。プリウスの新車なんて、ナビや装備をつけたら、400万円以上するから買ったことない)
「そうよね。庶民には高いよね」
(で、このセーターが、それくらいの値段だと思ったの?)
「うん」

今日、話しているその人は、いつもより表情が柔らかい。

(鋭いね。実は、このセーターは、ユニクロなんだ。だから、正確な値段は知らないけれど、7千円から8千円くらいだと思う。でも、これでも、カシミアなんだよ)
「ああ、やっぱり。ユニクロだと、カシミアで8,000円、普通の服で4,000円くらいだから」

なんて、たわいもない話をする。

関心のある方には、

△ホテルの得な予約方法
△航空券のお得な買い方
△不動産の話
△パチンコに勝つためにクリアしないといけないこと
△生命保険の原価

なども伝えている。
もちろん、病状の聞き取りと治療の話が中心である。

こういう日は、いい患者さんばかり来てくれて、自分の気持ちも楽になる。
うまくいく時って、仕事も楽しいものだ。

つらい仕事だとその時だけでなく、先を考えても苦痛になる。
日曜日の夜、サザエさんが終わると、何となく、もの悲しくなるのは、日本人特有のもの?(サザエさん症候群)。

・よい診療を行うこと
・患者さんが満足してくれること
・法人の収入に結びつくこと

この3つを同時に満たすことができることが理想的だ。
これは、仕事全般についての要諦であると思われる。